家計簿の目的

では、なぜお金がたまらないのに、わざわざ家計簿をつけるのでしょう。必要がないのに家計簿をつけたとしても、それは時間と労力の無駄になるだけで、家計簿をつける意味はまったくありませんね。一行書いたら何かが起こるデスノート?じゃあるまいし・・・。一体何なのでしょう?

ですが、直接たまらないということというだけであって、うまく家計簿を利用すれば、結果として貯めることは可能だということなんですね。

これは家計簿をどのように家庭のなかで利用するということがわかればいいと思います。

では、家庭内で家計簿をつけることによって何がわかるのかというと、結論ですが、

  • 家計がどうなっているのか「把握」ができる
  • 把握することによって「無駄を見つける」ことができる
  • 見つけた無駄をカットして、貯蓄額アップのための「家計の見直し」ができる
  • 見直すことによって「今後のやりくりに活かせる」

というように、家計簿をつけることによって、一連のお金の流れがわかるんですね。そして流れがわることができれば、自らが水道の蛇口を締めるのと同じように、お金の流れをコントロール(意思決定)、管理することは可能です。この辺りは繰り返しになります。

そして、その結果として、金を貯めることができるんだと。

つまり家計簿はどちらかというと、よりよい成案をめざして、意見や批判によって練り上げてゆくためのアイデアの素。単なるものさし、もしくはたたき台でしかないんですね。判断材料の一つでしかないんです。

結局たたき台ということですから、よくテレビで、家計簿で1000万円貯めたとか、テレビや婦人雑誌などの家計簿特集で主婦の方があたかも 「 成功者は語る 」 のような登場をしたりしますが、では、家計簿を付ける、(ノートに書く)ことによって、つけた全員が、誰でも100万円とか1000万円とか、ひとつのまとまった財産を築くことができるのかというと、それは「ノー」でしょう。

どちらかといえば、お金がたまるかどうかは、その人の行動による部分が大きいのだと思います。お金を貯めるための、または、無駄な買い物をしないなどの、お金が貯まる行動ですね。

テレビに登場した主婦の方も、家計簿をうまく活用して、自らの行動を律して、節約、貯蓄に励んだのでしょう。

お金を貯めたければ、たまるような行動をとる、逆に普段から心がけていなけいれば、それなりの結果しか生まれない・・・。そのための家計簿・・・。

家計簿はやはり、家計の羅針盤、道しるべ、管理するための手段の一つで、その人の行動を映す鏡でしかないのだと思います。

その人に対してのモチベーション(動機づけ)でしかないということになります。

過去の家庭内で起きた経済に関する活動すべてを簿記の技術を使って記録・計算・整理・集計・管理して、そのデータをもとに将来の目標に向かって、現在の生活をよりよくしていこう、ということになります。

ということで、家計簿をつけている最中と同じく、家計簿をつけた後、記録をされたものを、いかに有効活用をするということも家計簿では重要になります。